「じゃーんっ」
「デカ!ちょとデカくない?このゼリー!」
「そっかなぁー」
形が可愛くて透き通っててキレイで美味しそうで…
「…じゅる」
「あゆみくん、よだれ」
「はっ」
ダメダメ、これはたつきにあげるんだから!
我慢するんだ俺!
「…食べたいでしょ」
う…そんなこと言うなんて反則だ。
俺がおやつ大好きなの知ってるくせにー。
「分けてあげるよ」
えっ…
「い、いやいいよ、だってこれお詫びだもん!
たつきくんにあげるんだもん!」
「でも、食べたくない?あゆみくんも」
た…
「食べたく…な…いよ…全然っ」
「そう?」
俺が食べちゃったら、お詫びの意味ないじゃん!
でも…ぷるぷるのゼリーだぁ…。
「…んっ、半分こ、しようね」
「たつき!」
「だって美味しいものひとりで食べたって、
なんも楽しくないし幸せじゃないよ」
「そうなの?」
「うん、せっかくあゆみくんが選んでくれたんだから、
あゆみくんと一緒に食べたいな。ダメ?」
たつきぃぃ〜〜〜
ありがと大好きだよたつき!
「…うん、食べるっ」
お詫びなんていいよ、そうたつきは笑ってくれた。
お菓子のこと以外にもいろいろ、ごめんねしたかったけど。
「そんな不安にならないでも、ちゃんと分かってるよ。
大丈夫、あゆみくんはイイ子だって」
たつきと半分こしたゼリーは、
見た目以上にずっとずっと美味しくて、
甘酸っぱい幸せの味がしたよ。