「あ、悪ぃ俺もう帰んないと」
「え!?まだ9時半だぞ」
「うーん、ごめんな!」
「なんだよ飯島、ウチで奥さんでも待ってんのか!」
「バカお前、彼女だろまだ」
「飯島くん、犬飼ってんじゃなかったっけ」
「あーそっか、そりゃ寂しがるよな」
「ホント悪い、そういうわけだから」
「おぅ、気ぃつけてなー」
まぁ実際、恋人も犬も待ってんだけどさ。
「ねー、ホントのとこどうなのかな、彼女かな」
「いやーアイツから聞いたことねぇぞ、そんなん」
「でもぜってー犬だけのためとは思えないね」
「やっぱ彼女だって!同棲してるって!」
「・・・あのさ、さっき俺聞いちゃったんだけど」
「なにを?」
「飯島、電話で“ちとせ”って言ってた・・・」
「・・・え」
「ちとせって、黒崎?」
「まさか!!だってそしたらさぁ・・・」
「だよなぁ、ありえない」
「ちとせってフツーに女でもいるじゃん!」
「そーだよ、女だって!あーマジビビった」
「しかし彼女かー可愛いなー」
「早く帰って来て欲しいな、とかおねだりされたんだよ」
「やべー飯島羨ましー!!」
PR