学校で一緒にいられる時間て、
結構限られてるし。
だから勝負は放課後だよ。
いっぱい遊ぶの!
「あゆみちゃん、今日この後どこ行くの?」
「あゆみ“ちゃん”じゃない!あゆみ“くん”っ」
「あぁごめんね、つい。で、この後の予定は?」
「考え中ー。たつきも案出して?」
別に、そんなプラン立てたりする程のもんじゃないけど。
放課後、俺たち二人でいる時間。
それがなんだか心地よくて。
机の上には、何時にゲーセンだとかのメモ。
それだって、あくまでも形だけ。
お互い分かってる。
「でもさ、ゲーセンつまんないしょ」
ペン先でコンコン、とメモをつつき、たつきが言う。
「なんだよなー。もっと面白いとこない?」
「あゆみくんは何して遊びたい?」
「俺は別に…特には無い」
「ふうん」
ただ、この放課後にたつきがいるから。
そばにいたくて、別に行きたいとこなんかないのに、
ただたつきと計画を立てる。
その時間に浸っていたいから。
でも
…そろそろ、今日はお終い、かな。
「外暗いね、帰んなきゃ」
「だね、あゆみくん気をつけて、ちっちゃいから」
「なんだよソレ(笑)俺らってさ、計画倒ればっか」
「あー確かに」
それは、お互いに分かってること。
「次こそ、ちゃんとどっか行こーぜ」
「ん?どの辺」
「…俺ん家、来ない?」
「たつきん家か!まだ行ったことなかったよな!
行きたい行きたい!」
「じゃあ明日は放課後すぐに学校出んぞ」
面白そうなとこ発見。
放課後のメモもいらない場所。
たつきの家に、明日は突入だ!
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