そんなことをぼんやり考えていたら、
先に雄也が同じくダルそうに身体を起こす。
俺の上にあった熱い質量が離れて、それも気持ち良い。
「ちとせ…」
「…ん」
「やっぱベッド買換えよーぜ。狭いわ」
「だよね…でも置けるかな」
首筋のキスマーク、ちょっと強くつけちゃったかな。
思いながら雄也の首を下から見つめる。
「よっ…と。じゃ俺、先シャワー良い?」
「いいよ」
背中につけた爪痕も、染みるかもなぁ。
ゆっくりベッドが軋み、雄也がバスルームに消える。
ベッドに残る、雄也の匂い。
恋しくて、余韻に浸りたくて鼻を寄せた。
あぁ、この香りが好き。
安心する。
シーツにくるまったまま、サイドテーブルの灰皿に目をやる。
もうタバコは吸わなくなったから、俺には必要ない。
明日、捨てちゃおう。
部屋の掃除もしよう。
きっと、使わないものたくさん出て来るし。
そしてスペースが出来たら、新しいベッドでも買おう。
今度はちゃんとしたダブルのやつ。
そしたら、夜に遊ぶときも十分な広さでしょ?