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創作小話。同性愛的表現含。
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「ちとせくん」、そう馴々しく呼ばれるのが昔から大嫌いだった。
小さい頃は特別親しい友人なんてものもいなかったし、
ケンカばっかしてたから、どっちかっつーと嫌われ者?
だから呼ばれるときは大抵「黒崎」だったけど。
たまにいたんだよね、変に親しげに「ちとせくん」なんて呼ぶ奴。
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「先輩、ホントに良いんですか?
 俺らもお邪魔しちゃって…」

「なに遠慮してんの、賑やかなほうが楽しいじゃん」

「そぉだよ!ケーキも食べれるし!」

「…あゆみくんはそこしか重要視してない?」

「そんなことないよ、プレゼントも買ったもんね!」

「わざわざありがと、ちとせも喜ぶと思うよ」

「えっ先輩、こいつ買ってきたの食玩ですけど!」
「もー歩けなぁーい。疲れたよー」

「あゆみくんが買い物行きたいって言ったんじゃん…」

「でも疲れるもんは疲れんのぉ」

「結局、ぐるぐる店みただけで何も収獲無いし」

「はぁ……やっぱあっちのデパート行った方がよかった…」

「おーい、座り込まないで下さーい」

「疲れたぁー」

「知らないよ、置いてくよ」

「たぁつぅきぃー」

「……あーあ…わぁったよ、ほら、乗れ」

「やったー!おんぶしてくれんのー!!」

「駆け寄って来る元気あるじゃないですか!!」
「おはよーおはよーおはよー」

なに、うっせぇな今何時?
…まだ6時前じゃん。
「ただいまー、あー疲れたー」

「雄也ぁ、腹減った」

「おかえりくらい言えないもんですかね」

「ハイハイ、オカエリ。今日なんかあった?」

「うちの大学、見学会じゃん!」

「あぁ、そういやそうだ」

「ホント無頓着だな。で、俺は学校案内係だったの」

「えー、俺なら絶対無理。知らないオバサンとかと話せない」

「いや、割と学生だけで来てんのが多かったよ。
 …あ、あいつに会った、たつき!」

「誰だそれ」

「高校の後輩だよ、一回会わせたじゃん」

「………知らない」

「そっかぁ。なんかいつも二人組で、
 ちっちゃいのとでっかいので。
 そのでっかい方なんだけど」

「………ちっちゃい方は、アユミ、だっけ」

「そうそう、覚えてんじゃん」

「でも、でっかい方知らない。でか過ぎて記憶に残らない」

「…それ、ただのヤキモチっていうか。
 しっかり記憶に残ってるよね」

「なんであんなに身長伸びんだよ!
 マジわけ分かんね!ムカつく!」

「ちとせさん、大人気ないよ」
初めに
おおさわ潤が創作する、BL含む日常小話。 友情物語もあり。 過激な性的表現・年齢制限を含む作品は無し。 自己範囲でお楽しみ下さい。
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