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創作小話。同性愛的表現含。
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「なぁ、もっとそっち行って」

掛け布団が捲られ、ベッドが軋む。
目を開けると、ベッドの縁に片膝をかけて、
覗き込むように俺を見下ろしてるコイツがいた。

「なに、なんで」
「いーから場所空けろって早く」

なんだかよく分からないまま、寝返りを打って
1人分寝られるスペースを作ってやった。
もぞもぞと潜り込んでくる気配を背中で感じる。

「…君はなにがしたいの」
「お前のベッド、すっげ寝心地よくね?ずるいー」
「ずるくねーよ、てか人の質問に答えなさい」
「もー眠いんだから話しかけんな」
「おいっ」

この狭いベッドで、なぜわざわざ2人で寝なきゃならんのか。
コイツの考えることって、ときどきすごく分からない。
不意に、足に柔らかくて冷たいものが触れた。

「冷たっ な、お前足冷たすぎ!」
「雄也あったかいね、子供体温」
「マジびっくりしたわ!ちょ、くっつけんな!」
「んー」

返事だけで、足を離すどころか背中にぴたりと
しがみつくように密着してくる。
壁と向かい合わせになっている俺は、身動きがとれない。

「…めっちゃ狭いんですけど」
「俺狭くない」

このままじゃ確実にゆっくり眠れない。
明日は普通に学校あるのに。朝から講義入ってるのに。
早起きして仕上げようと思ってたレポートもあるし。
寝不足で一日乗り切れる自信はない。全くない、のに。

「……まぁいっか」

背中から規則正しい呼吸が聞こえる。
自分だけ熟睡しやがって、何なんだコイツは。
普段めちゃくちゃ素っ気無いくせに。
こうやってたまに、めちゃくちゃ甘えてくる。
そして俺もそれを不快に感じない。
むしろ、ちょっと嬉しかったりするもんだから始末に終えない。
コイツのことも自分のことも、すごく分かんないけど。
こうして並んでるのって心地良いな、なんて。
コイツがとった行動の意味は、なんとなく分かる。気がした。
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初めに
おおさわ潤が創作する、BL含む日常小話。 友情物語もあり。 過激な性的表現・年齢制限を含む作品は無し。 自己範囲でお楽しみ下さい。
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