忍者ブログ


創作小話。同性愛的表現含。
102  101  100  99  63  98  62  61  60  59  97 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

早朝、といっても真冬だからまだ真っ暗だけど。
目が覚めてしまって、横で寝る雄也にすり寄る。

「…起きたくねー」
「…ちとせ…早くね?」



朝なんか来なきゃいいのに。
でも、直に空は白んでいく。



「やだなぁ、ホントなんで朝になんの」
「…学校嫌なの?朝ダルい?」
「学校は別に嫌じゃないけど、朝もダルくないし」
「ふーん…」



舌打ちしたくなるくらい憂鬱。
お前の腕の中から出なきゃなんない時間が迫る。
もっと、こうしてたいのに。



「もー目ぇ覚めちゃったよ」



また夢の中に戻ることも出来ない。
ただ、時間が経つのを鬱々と待つだけ。



「ねぇ雄也…」
「………」



良いよなぁ、簡単に現実から離れられて。
俺のこと置いてってさ。
寝起き悪い雄也が羨ましい。



「雄也ぁ」
「…ぁー…」



ヤダ、離れたくない。
また夜になれば同じ時間が来る。
ソファでもベッドでも、とにかく一緒。
くっついていられるのに。



「もー朝だよ…」



起きて朝食の準備でもすりゃいーのに、
こうしてるのが無駄な時間とは思えない。



「……寒い」



そう言って、ちょこっと布団に潜る。
雄也の鎖骨の辺りに顔をうずめて、そこにキスをする。
また今夜、この痕を確認するんだ。
それで、離れてないことを実感したいんだ。



お前は着替えのときに焦るだろうけどね。
襟が開いた服は着られないね。
PR
初めに
おおさわ潤が創作する、BL含む日常小話。 友情物語もあり。 過激な性的表現・年齢制限を含む作品は無し。 自己範囲でお楽しみ下さい。
最新記事
バーコード
カウンター
Edit by : Tobio忍者ブログ│[PR]